英政府は21日、科学研究を支援するため最大4億8,400万ポンドを拠出すると発表した。英国は、政治的な理由から欧州連合(EU)の研究助成プログラム「ホライズン・ヨーロッパ」などへの参加を拒まれているため、その代替として資金を投じる。
この資金のうち2億ポンドは、研究インフラを強化するため国内の研究所や大学の施設に投じる。1億ポンドは、大学の人材確保や新たな研究分野を支えるなど研究の質向上のため拠出する。ほかに、核融合産業プログラムと核融合実験装置「欧州トーラス共同研究施設(JET)」に合わせて1億2,610万ポンドを提供する。
英国は、ホライズン・ヨーロッパのほかEUの気候変動に関する地球観測プログラム「コペルニクス」、欧州原子力共同体(EURATOM)などへの参加が決まっていない。シャップス民間企業・エネルギー・産業戦略相は、「英国の参加に対してEUが約束を果たすのをいつまでも待てないため、資金支援が国内の研究とイノベーションの促進に非常に重要となる」と述べている。
※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。