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英国がEUを完全離脱、通商協定が暫定発効

英国は昨年12月31日午後11時に欧州連合(EU)離脱後の移行期間が終了し、EUの単一市場と関税同盟から抜けてEUから完全に離脱した。国民投票から4年半をかけた離脱プロセスがようやく終わり、今後の英国とEUの関係は同月24日に合意した通商・協力協定に基づくものとなった。

英下院は同月30日、英政府とEUが合意した通商・協力協定案を賛成521票、反対73票で可決した。最大野党・労働党は合意がないままの離脱を回避することを優先して賛成に回ったが、一部議員が棄権・反対したほか、スコットランド民族党(SNP)と自由民主党、北アイルランドの民主統一党(DUP)が反対した。EU側では加盟27カ国の承認を経て、フォンデアライエン欧州委員長とミシェルEU大統領が同日にブリュッセルで協定に署名。これがロンドンに送られてジョンソン首相が署名した。欧州議会での批准が終わっていないため、同協定は暫定発効となる。

完全離脱により、英国とEU27カ国との間のヒトの自由な移動は制限される。物品の貿易については、通商・協力協定により全品目について関税・割当ゼロが維持された。ただし、原産地規則を満たすことが条件となる上、税関申告が復活する。英歳入関税庁(HMRC)は、申告に必要な新たな事務処理に必要な英企業のコストが年間70億ポンドに達すると試算している。初日は休日だったため、イングランド南東部のドーバー港を通過するトラックの数は少なく、混乱はなかった。

ジョンソン首相は年頭の国民に向けたメッセージで「われわれは自由を手にした。これを最大限に活用するかはわれわれ次第だ」と述べるなど、楽観的な見通しを強調している。ただ、ブレグジットを巡る政治的・社会的な分断は深く、これが数年は続くとみられている。スコットランド自治政府のスタージョン首相は「欧州よ、スコットランドはすぐに戻ります」とツイッターに投稿した。今後は、スコットランドの独立問題が再び焦点となる可能性が出ている。


関連国・地域: 英国EU
関連業種: マクロ・統計・その他経済政治

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