英国と欧州連合(EU)は9日、ロンドンで将来的な関係を巡る対面での協議を再開した。双方とも11月15日までの妥結を目指しており、ジョンソン首相は「あとは手を打つだけ」との見方を示しているものの、交渉では依然として平等な競争条件(レベル・プレイング・フィールド)や漁業権が争点となっている。
同首相とフォンデアライエン欧州委員長は7日、交渉の進捗(しんちょく)状況について電話で会談した。双方とも会談後に、「一定の進展は見られるものの、レベル・プレイング・フィールドや漁業権でなお著しい相違点が残る」とコメントした。
ただ、ジョンソン氏は8日、AP通信のインタビューで、「(EUとの貿易協定は)あとは手を打つだけで、大まかな概要はかなり明確になっている」との見方を示している。
一方、EUのバルニエ首席交渉官は9日、ロンドン来訪に当たり「合意に到達するために努力を倍増する」とコメント。合意への「三つの鍵」として、統治と法執行のメカニズム、公正な競争の確保、互恵的な漁業の機会を挙げた。
英国のEU離脱後の移行期間は12月31日に終了する。この日までに新協定を締結し、英議会と欧州議会での承認を得て発効させなければ、来年以降の英・EU間の貿易には、世界貿易機関(WTO)のルールに基づく関税や輸入量の割り当てが適用されることになる。[EU規制]
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