フォンデアライエン欧州委員長と欧州連合(EU)のミシェル大統領は24日、英国のEU離脱協定に署名した。これを経て欧州議会は29日に離脱協定の審議を行うが、形式的なもので批准は確実視されている。その後、ジョンソン首相が同協定に署名すれば、31日のEU離脱に向けた全ての手続きが完了する。
ミシェルEU大統領はツイッターに「物事が変化するのは避けられないが、われわれの友情は続く。パートナー国や同盟国と共に新しい章を始める」と投稿。フォンデアライエン欧州委員長も「欧州議会による批准への道が開かれた」とコメントした。
英国では23日、ジョンソン首相が昨年10月にEUと合意した離脱協定の内容を国内法化する離脱協定法案が、エリザベス女王の裁可を得て成立した。上院は先に在英EU市民の権利保護などに向けた修正案を可決したものの、下院で全て否決され、同法案は最終的に無修正のまま上院も通過した。EU離脱に向けた英国側の法的手続きは、これで完了した。
英国とEUは、11カ月の移行期間中に貿易協定の締結を目指す。その間は経済の停滞を回避するために従来のルールが適用される。フォンデアライエン欧州委員長をはじめとするEU側の高官と専門家の間では、11カ月で包括的な自由貿易協定を締結するのは難しいとする見方が強い。協議開始は2月末か3月になるとみられている。
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