最大野党・労働党は6日に開いた全国執行委員会(NEC)で、党首選挙に向けた新たな選出ルールや選挙期間を決定した。次期党首の座を巡る戦いが7日に正式に幕開けとなり、新党首は4月4日に発表される予定。今回はコービン党首の後継者に加え、昨年12月の総選挙に出馬しなかったトム・ワトソン副党首に代わる後任も選出する。BBC電子版などが伝えた。
NECは、1月20日までに党員となるか提携団体に加入した場合、党首選での投票権が付与されると設定。労働党は2015年からは一定額を支払った非党員にも一時的な投票資格を与えており、今回は14~16日の48時間以内に25ポンドを納付することが条件となる。
NECは党首選に伴う入党について、これまで少なくとも2週間の申請期間を設けていた。これを延長する可能性が取り沙汰されていたが、今回は通例に則った格好だ。延長した場合は、コービン体制への嫌悪感で党を離れた元労働党員の復帰を後押しする動きが活発化するとの見方もあった。なおコービン氏が選出された2016年の前回党首選では、50万人超が投票している。
今回の党首選には6日までに、クライブ・ルイス議員とリサ・ナンディー議員、ジェス・フィリップス議員、キア・スターマー影の欧州連合(EU)離脱担当相、エミリー・ソーンベリー影の外相の5人が正式に出馬の意向を表明。レベッカ・ロング・ベイリー影の民間企業相も、6人目の候補として申請するもようだ。インターネット調査会社ユーガブ(YouGov)がガーディアンの委託で行った党員を対象とする調査によると、スターマー影のEU離脱担当相が支持率でリードしている。立候補の締め切りは13日。
党首選候補者は少なくとも下院議員もしくは欧州議会議員21人の署名を集める必要があるほか、労働党各支部または労働組合などから一定数の支持を取り付けなればならない。NECは一方で、副党首選のルールも策定しており、これにはアンジェラ・レイナー影の教育相ら計4人が出馬する見通しだ。
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