最大野党・労働党で、辞任を決めているコービン党首の後継者となる次期党首として、キア・スターマー影の欧州連合(EU)離脱担当相がリードしている。インターネット調査会社ユーガブ(YouGov)が2日、ガーディアンの委託で行った党員を対象とする調査の結果を明らかにした。
調査は昨年12月20~30日に党員1,059人を対象に行われた。全体の31%がスターマー氏を選び、レベッカ・ロング・ベイリー影の民間企業相が20%で2位となった。以下、ジェス・フィリップス議員が11%、クライブ・ルイス議員とイベット・クーパー議員が共に7%、エミリー・ソーンベリー影の外相が6%、リサ・ナンディー議員が5%となっている。「分からない」と答えた人を除いて党首選挙をシミュレーションした場合、最終候補となるスターマー氏とベイリー氏の推定得票率は、それぞれ61%、39%だった。
スターマー氏は地域や年齢層、社会階層に関係なく支持が高いが、EU離脱を巡っては残留派だったため、党員の間で多数を占める残留派からの支持が多い。一方、ベイリー氏は離脱派からの支持が多いほか、男性党員の間でやや人気が高かった。ベイリー氏は労働組合や党内左派との結びつきも強い。
これまでに党首選への出馬を表明しているのは、ソーンベリー氏とルイス氏の2人。スターマー氏は、1月半ばまでには正式に立候補を表明するとみられている。他にイアン・レイバリー氏が出馬する可能性もあり、その場合は同氏が候補者の中では最左派となる。新党首は3月には決まる見通し。
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