12日に投開票された英国の総選挙で、スコットランド民族党(SNP)が48議席を獲得した。大きく議席数を減らした2017年の前回選挙時から13議席増やして躍進。好結果を受け、同党を率いるスタージョン党首は、独立の是非を問う2度目の住民投票を実施する考えを改めて示した。BBC電子版などが伝えた。
下院選挙は650の選挙区で行われ、スコットランドには59区が割り当てられている。
スコットランドでは、与党・保守党が6議席、最大野党・労働党は1議席を確保したが、いずれも議席を減らした。自由民主党は前回から変わらず4議席だった。SNPの得票率は45%と、前回から大きく8.1ポイント上昇している。
スタージョン党首はかねて、クリスマス前にジョンソン首相に対してスコットランド独立の是非を巡る2度目の住民投票実施を許可するよう求める方針を掲げている。同党首は今回の結果について、「予想を上回るもの」とし、「スコットランドは、ジョンソン政権を支持しない、そして欧州連合(EU)を離脱する意思はない、とはっきりとしたメッセージを送った」とコメント。「SNPに票を投じた全ての有権者が独立を支持しているわけではない」とした上で、スコットランドが自分たちで未来を決めるべきという明確な保証だと主張した。
スコットランドが住民投票を実施するには、英政府の合意が必要となる。同政府は、スコットランドは2014年に既に住民投票を行い、英国に残ることを決めたとして、かねて住民投票の再実施を容認しない方針を示している。
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