ドイツ連邦統計庁は22日、2019年第3四半期(7~9月)の国内総生産(GDP、季節要因・稼働日数調整済みの改定値)が前期比0.1%拡大したと発表した。速報値から変化がなかった。米中貿易摩擦や先の見えないブレグジットの影響による不振が続く中、力強い輸出の伸びや支出拡大が全体をけん引。第2四半期の0.2%減からプラスに転じ、リセッション(景気後退)入りを回避した。
項目別に見ると、 家計最終消費支出は0.4%増と、伸びは前期の0.1%増から加速。政府最終消費支出は0.8%増となり、0.2ポイント上昇した。投資を示す総固定資本形成はマイナス0.1%で、設備投資が2.6%落ち込んだものの、建設投資は1.2%伸びている。
輸出は1%増え、第2四半期の1.3%減からプラスを回復。輸入も0.1%増加した。輸出から輸入を差し引いた純輸出はGDPを0.5ポイント押し上げている。
中銀のドイツ連邦銀行は先に、ドイツ経済は第4四半期も引き続き弱含みだが、リセッション入りを懸念する理由は見当たらないとの見方を示した。欧州委員会は秋季経済見通しの中で、今年のドイツのGDP成長率が0.4%になるとし、夏季予測から0.1ポイント引き下げている。
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