• 印刷する

EU離脱の与野党協議が決裂 双方が党内の分裂を批判

英政府と最大野党・労働党のブレグジット方針を巡る協議が、物別れに終わった。労働党のコービン党首は17日、メイ首相への公開書簡で、協議は「行き着くところまで行った」と指摘。政府の弱体化と不安定さが交渉決裂の原因と批判した。

メイ首相は、欧州連合(EU)離脱協定が下院で3度にわたり否決されたことを受け、4月初めに労働党との協議を開始。同党の協力を得て下院で可決の見込める新方針を探っていた。労働党はかねてEUとの恒久的な関税同盟を求めていたほか、党内には保守党との合意内容について国民投票の実施を求める声も強く、メイ首相がこれにどこまで譲歩するかが焦点となっていた。ただ、保守党内では労働党との妥協を拒否するよう求める圧力が強まっていた。

コービン党首は「問題は、政府が基本的に見解を変えなかったことと、保守党内の分裂により、政府が権威も実行力もないまま交渉に臨んでいたことだ」としている。これに対しメイ首相は、「労働党内には、ブレグジットを実現したいのか、2度目の国民投票によりこれを覆したいのか、共通した姿勢がなかった」と批判している。

メイ首相は、6月3日に始まる週にEU離脱協定の下院採決を行う予定。労働党のソーンベリー影の外相は先に、政府との協議で合意がまとまらなければ、労働党は同法案に反対票を投じるとしている。メイ首相は同法案の採決後に、保守党党首選の日程を示すと約束しており、同協定が否決されれば辞意を表明すると見られている。


関連国・地域: 英国EU
関連業種: マクロ・統計・その他経済政治社会・事件

その他記事

すべての文頭を開く

英首相、優先政策6項目発表 生活水準向上や医療制度を充実(12/06)

暗号資産金融ブライティ、1千万ドル調達(12/06)

エアバス、防衛・宇宙部門で2千人削減へ(12/06)

英経済、国民保険負担と米追加関税で悪化も(12/06)

ボーダフォンとスリーの統合、当局が承認(12/06)

シェルとエクイノール、英領北海の資産統合(12/06)

新車登録台数、11月は1.9%減少(12/06)

スタンチャート銀、星の富裕層事業強化へ(12/06)

トランプ氏再選はチャンス? <独自取材>脱炭素事業へ影響は(12/05)

すべての文頭を開く

※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。

の記事は有料サービスご契約者様限定記事です。契約すると続きをお読みいただけます。契約されている方は、画面右側にある各種ログインからログインください。
無料トライアルはこちら
購読申し込みはこちら

NNAからのご案内

各種ログイン