メイ首相は16日夕、内閣不信任案が否決されたことを受け、ただちに野党各党の指導者と欧州連合(EU)離脱方針を巡る協議を開始した。ただ、最大野党・労働党のコービン党首は、同首相が合意なきEU離脱の可能性を排除しない限り、協議に応じない姿勢を示している。
英下院(定数650)はこの日、コービン党首が提出した内閣不信任案を反対325票、賛成306票の僅差で否決。メイ首相はこれを受け、ブレグジットの達成に向け、あらゆる政党のリーダーと個別に協議する用意があると呼び掛けた。だがこれに対しコービン党首は、今後の方針について前向きな協議を行う前に、政府は合意なきEU離脱の可能性を全面的に排除する必要があると訴えた。
メイ首相はその後、自由民主党、スコットランド独立党(SNP)、ウェールズ党、緑の党の4野党の指導者に加え、15日にEU離脱協定を巡る採決で反対票を投じた与党・保守党のEU離脱強硬派のナイジェル・エバンス議員や、同党に閣外協力する北アイルランド・民主統一党(DUP)の指導者とも個別に会談。また、閣僚らもそれぞれ与野党の主要議員との協議を行っている。
同首相は、EU離脱協定の否決を受けた今後の方針を21日に下院に提案する予定。
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