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保守党との閣外協力を放棄も 北アのDUP、離脱協定案に反発

英与党・保守党と北アイルランド・民主統一党(DUP)の閣外協力に危険信号が灯っている。DUPはメイ首相が先に欧州連合(EU)と暫定合意したEU離脱協定案に強く反対しており、19日には来年度予算に関する一連の法案の投票を棄権した。同党の協力がなければ、EU離脱協定が議会で承認を得ることが難しくなり、合意なしのEU離脱の可能性がさらに高まることになる。BBC電子版が伝えた。

DUPはこの日、予算関連の3法案の投票を棄権する一方、最大野党・労働党の提案した予算案の修正案に賛成票を投じた。DUPはこれを「政府に対する政治的メッセージ」としている。離脱協定案では、離脱後の移行期間中に貿易協定が結ばれなかった場合に、アイルランドと英領北アイルランド間の国境検査を避ける緊急対策として、英国全体がEUとの関税同盟にとどまるほか、北アイルランドはEU単一市場のルールにも従うと定めている。DUPはこの点を不満とし、修正を求めている。

英議会は12月に離脱協定案の是非を問う投票を行う予定。保守党は下院で過半数を確保するために、DUPの10議席を必要としている。同案には、DUPや労働党のほか、保守党内のEU離脱強硬派や、2度目の国民投票を求めるEU残留派の一部議員も反対しており、現段階では承認獲得が困難とみられている。

なお、保守党内ではメイ首相の不信任投票を求める動きは、いったん落ち着いている。不信任投票に持ち込むためには、48人の保守党議員が保守党議員委員会(1922年委員会)に同首相の不信任を表明する書簡を送付必要があるが、20日時点で書簡の送付を正式に認めているのは26人に過ぎない。[EU規制]


関連国・地域: 英国EUアイルランド
関連業種: マクロ・統計・その他経済政治

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