英国と欧州連合(EU)は、ベルギーの首都ブリュッセルで開催されたブレグジットを巡る集中協議の結果、離脱条件に関する文面で暫定的な合意に達したもようだ。メイ首相はこれを受け、14日に閣議を開いて承認を取り付ける予定。今回の暫定合意により、ブレグジット交渉の最終合意に向けた11月のEU臨時首脳会議(サミット)の開催も見えてきた。BBC電子版などが13日伝えた。
メイ首相はこの日朝の定例閣僚会議で、交渉の最新状況を説明。英国の閣僚は13日夜に個別に暫定合意の内容について説明を受けるとみられ、欧州懐疑派がこれを支持するかどうかが焦点となる。暫定合意した文面には、最大の懸案事項であるアイルランド国境問題も含まれている。
交渉は大きく進展した格好だが、もし11月のEU臨時サミットが開催されなかった場合、12月13~14日の定例サミットまで合意が持ち越されることになる。そうなれば、英議会がクリスマス休暇に入る12月20日までに議会の承認を得ることが難しくなり、休暇明けの1日7日以降にずれ込む可能性があるという。さらに、英議会が合意内容を否決すれば、英国が3月29日に何の合意もないままEUを離脱する可能性が高まる一方、メイ政権が崩壊し総選挙が行われたり、一部のEU残留派が要求する2度目の国民投票に持ち込まれる可能性もある。
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