南アフリカを訪問中のメイ首相は28日、ケープタウンで演説を行い、アフリカの経済支援に向け40億ポンドの追加投資を行うと発表した。2022年までに対アフリカ投資額で米国を抜き、主要7カ国(G7)で首位に立つことを目指すとしている。ブレグジット後を見据え、成長著しいアフリカ諸国との関係を強化する狙い。
追加投資のうち35億ポンドは、英政府系投資機関CDCグループが向こう4年間に投資する。若年層の雇用創出などの経済支援プロジェクトに40億ポンドを投資することにより、同額以上の民間投資を誘発できると見込む。
同首相は併せて、海外援助のあり方を抜本的に見直し、短期的な貧困解消よりも長期的な経済成長や安全保障を主眼とする方針も明らかにした。コートジボワールやセネガルなど経済成長の著しい国や、チャドやマリ、ニジェールなどイスラム過激主義の脅威に晒されている国を援助すれば、英国の国益にもかなうとしている。
英国が現在、欧州連合(EU)加盟国として参加している南部アフリカ関税同盟(SACU)やモザンビークとの協定については、EU離脱後も継続する方針を示した。
メイ首相がアフリカを訪れるのは今回が初めて。同首相は今後、ナイジェリアとケニアも訪問する。[労務]
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