関税の在り方で新提案協議へ EU離脱相は実効性に懐疑的

英首相官邸は、欧州連合(EU)離脱後のEUとの関税の在り方を巡るメイ首相の新提案の概要を明らかにした。6日に首相の公式別荘「チェッカーズ」で開く閣議で提示して協議し、EUとの交渉に向け英政府の立場を統一する意向。首相官邸は「従来の2つの案の利点を備えた最良の案」と強調するが、デービスEU離脱相はその実効性に疑問を示しているという。BBC電子版が伝えた。

政府は、英国・EU間でできるだけ摩擦のない貿易を実現し、アイルランドとの厳格な国境管理を回避するため、英国がEUに代わって関税を徴収する「関税パートナーシップ」案とテクノロジーを利用して通関手続きを最小限にとどめる「最大効率化」案を検討していた。しかし、政府内のEU離脱派が前者を、EU残留派が後者を支持して激しく対立。さらに、6月にはEUが英国の暫定案を拒否する姿勢を示したため、メイ首相は第3の選択肢となる新提案を検討していた。

首相官邸が“促進された関税措置”と呼ぶ新提案では、英国がEUの規制をほぼそのまま採用する。また、追跡デバイスを利用して製品の最終消費地を見極め、英国とEUのどちらの関税が適用されるかを判断する。これにより、煩雑な通関手続きを避けると同時に、英国が独自の関税を設定することを可能にするとしている。

ただ、詳細は明らかにされておらず、両派の閣僚がこの案で合意するかは予断を許さない。EU離脱派の中では、ジョンソン外相やゴーブ環境・食糧・農村地域相が英国独自の関税を設定できる点を評価しているが、デービスEU離脱相は新提案が「関税パートナーシップ案」とあまり変わらず、EUに受け入れられる見込みがないとして反対しているようだ。

■JLR「800億ポンドの投資見直しも」

インドの自動車大手タタ・モーターズ傘下の英高級車メーカー、ジャガー・ランドローバー(JLR)は4日、英政府にブレグジット後の関税や貿易を巡る明確な見通しを示すよう求めた。EUとの合意内容が思わしくなければ、通期利益が12億ポンド以上落ち込み、向こう5年に英国で計画する800億ポンドの投資を見直す必要が出てくると警告している。

ラルフ・スぺス最高経営責任者(CEO)は、「英国で大規模な投資を続け、サプライヤーや顧客、4万人の従業員を保護するためには、直ちにより明確な見通しが必要だ」と訴えた。[EU規制]


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関連業種: 経済一般・統計自動車・二輪車金融・保険雇用・労務政治

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