欧州連合(EU)の統計局ユーロスタットは10月31日、2019年第3四半期(7~9月)のユーロ圏19カ国の実質域内総生産(GDP、1次速報値)が前期比0.2%拡大したと発表した。伸びは第2四半期から横ばいだった。
ユーロ圏のGDPは、前年同期比では1.1%拡大。EU28カ国全体では前期比で0.3%、年率では1.4%それぞれ伸びた。
この日までに速報値を発表した主要国のうち、イタリアの成長率は0.1%と、前期から横ばい。4四半期にわたって低成長が続いている。GDPは、年率では0.3%となっている。
スペインの成長率は前期比0.4%と、第2四半期から変化がなかった。投資を示す総固定資本形成は大きく1.7%増え、家計最終消費支出は1.3%と、前期の0.2%減からプラスに復帰している。輸入は1.3%拡大した一方、輸出は0.8%減少した。GDPは年率で2%伸びた。フランスは前期比0.3%増加している。
国際通貨基金(IMF)は先に発表した世界経済見通しで、ユーロ圏19カ国の今年のGDPが前年比1.2%拡大するとの見方を示した。前回7月時点の予測から0.1ポイント下方修正した形。ユーロ圏の貿易活動が低迷しているほか、英国ではブレグジット絡みの不透明感による成長減退が続いていることを理由に挙げた。
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