対英通商交渉の方針を採択 EUと英、第2段階の協議本格化

欧州連合(EU)の加盟27カ国(英国を除く)は23日、開催中の首脳会議(サミット)で、ブレグジット後の対英関係の枠組みに関するガイドラインを採択した。これにより、将来の通商関係に関する協議が本格始動する。併せて、英国が2019年3月29日にEUを正式に離脱した後、2020年12月末までを移行期間とし、英国がEU単一市場や関税同盟にとどまることも正式に承認された。

採択されたガイドラインは、トゥスク欧州理事会議長(EU大統領)が策定し、7日に英国を除くEU加盟27カ国に提案していたもの。この日のサミットでは、わずか30分足らずで採択された。交渉指針を示し、欧州委員会のバルニエ首席交渉官に交渉を一任する内容となっている。

将来の対英関係については、自由貿易協定(FTA)締結に向け交渉する姿勢を示す一方、英国が一部の産業のみ単一市場に参加するといった“いいとこ取り”を認めず、紛争解決では欧州司法裁判所の役割を尊重するよう求める方針を打ち出している。

EUと英国は、将来の通商関係に関する協議の結果を双方の議会に諮る必要があるため、10月までに大筋で合意することを目指している。

一方、移行期間については、EUと英国が先に大部分で合意した英国のEU離脱条約案の中で、2020年12月末までとする方針などが示されていた。EU加盟27カ国は、この日のサミットでこれを承認。これにより、この間に英国入りしたEU市民には、離脱前に到着したEU市民と同様の労働権や居住権が与えられる見通しとなった。また、移行期間中は英国にEU法が適用されるが、英国は新たなEU規則の策定過程には参加できない。一方、英国は移行期間中に第3国と通商交渉を行ったり通商協定を結び、移行期間の終了とともにこうした協定を発効させることができる。

なお、離脱条約案のうち、アイルランドと英領北アイルランドの国境など一部の問題ではまだ合意が成り立っていない。トゥスク大統領は、ガイドライン採択によって生まれた「前向きな勢い」を生かして、これらの問題を解決するべきと話している。EUは6月のサミットで、アイルランド問題の進捗(しんちょく)状況を確認する。[EU規制]


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