2月のドイツ連邦議会(下院)選挙で惨敗した自由民主党(FDP)は5月16~17日、ベルリンで党大会を開き、新党首にクリスチャン・デュル氏を選出した。2月の総選挙でFDPは得票率4.3%に終わり、議席獲得に必要な得票率5%の条件を満たせず議会から姿を消した。新体制で党勢を立て直し、次回総選挙での議会復帰を目指す。
デュル氏は2017年に連邦議会議員に当選し、21年からはFDP議員団のトップを務めた。「政策面でも運営面でも、ドイツで最も現代的な党でありたい」と語り、新たな政策プログラムを策定し、党組織を改革すると強調した。政策は「リベラルな目的と信念を基盤に、人々の生活の具体的な現実を反映させる」と述べた。
13年から党首を務めたリントナー元財務相は、政界引退を表明している。FDPはショルツ前首相率いる3党連立政権で、与党の一角を占めていた。リントナー氏は財務相として、財政規律に厳格な立場を取ったことで連立内で対立が深まり、ショルツ氏はリントナー氏を財務相職から解任。FDP所属の他の閣僚も辞職し、ショルツ政権は崩壊に至った。
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