ドイツ東部ブランデンブルク州の憲法擁護庁は7日、国政最大野党の極右「ドイツのための選択肢(AfD)」の同州支部を「右翼過激派」に指定したと発表した。指定は4月14日付。これにより、州支部やメンバーの活動の監視が、より強化される。
AfD州支部の右翼過激派指定は全国で4例目。州憲法擁護庁は指定の理由については明らかにしていない。
AfDブランデンブルク州支部は声明で「最強の野党勢力を排除するための全国的な戦略の一環であり、既存政党による権力の乱用」と主張。「民主主義国家、法治国家において、何ら理解できる根拠もなく最大野党を右翼過激派に分類した」と非難し、指定に至った根拠を開示するよう要求している。
AfDはこれまでに、ザクセン、ザクセンアンハルト、テューリンゲンの東部3州の支部が、右翼過激派に指定されていた。
■連邦組織の過激派指定は保留
連邦憲法擁護庁(BfV)はAfDの連邦組織に対する右翼過激派指定を保留にした。西部ケルンの行政裁判所が5月8日発表した。BfVは2日、AfDの連邦組織について、ドイツの自由民主主義と相いれない民族主義的な価値観が党内で広まっていると結論づけ、右翼過激派に指定したと発表。これに対しAfDは、裁判所に差し止めを申し立てていた。
裁判所によるとBfVは、裁判所の判断が出るまでAfDを右翼過激派組織と表現することを停止する。BfVは、2日にウェブサイトに掲載した右翼過激派指定の発表文を削除した。
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