ドイツの連邦議会(下院)は18日、連立交渉を進めている中道右派・キリスト教民主同盟(CDU)と姉妹政党・キリスト教社会同盟(CSU)、中道左派・社会民主党(SPD)が提出した基本法(憲法)改正案を、賛成513、反対207で可決した。基本法改正は3党が合意した財政規律緩和策を実行するために必要な手続き。改正案は連邦参議院(上院)に送られ、3分の2以上の賛成が得られれば成立する。
財政規律緩和策は、債務規制の対象外となる5,000億ユーロのインフラ整備特別基金の新設や、対国内総生産(GDP)比で1%を超える防衛費を債務規制の対象外とすることなどを盛り込み、大規模な借り入れを可能にする内容。
基本法改正には、まず連邦議会で3分の2以上の賛成が必要だが、CDU・CSUとSPDだけでは満たせず、緑の党の協力で可決に至った。インフラ整備特別基金のうち、1,000億ユーロを気候変動対策に振り向けることとし、緑の党の理解を得た。
連邦参議院の次回本会議は21日の予定。ここで基本法改正案を審議するかどうかは、19日午後までに決定される。
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