ドイツ連邦環境庁(UBA)は20日、同国が2024年に、欧州連合(EU)の大気環境基準を全て達成したとの暫定結果を発表した。EUの大気質指令のうち、これまで達成できていなかった、1立方メートル当たりの二酸化窒素(NO2)濃度の上限を年平均40マイクログラムとする基準を、初めて順守した。
データは全国約600カ所で測定し、全地点で基準値以下だった。UBAは「EU、国、州、地域レベルでの的を絞った対策の結果だ」と述べ、排ガスの処理や、車両の走行速度の制限、バスの電動化などが大気の質の改善に役立ったと説明した。一方で、基準値は20年以上前に設定されたものであり、大気汚染の健康への影響に関する科学的知識を、十分に反映していないとの見解も示した。
EUの大気質指令は24年12月に改正令が発効し、30年までに達成すべき新基準が定められている。UBAの発表は旧基準に基づいている。新基準では、1立方メートル当たりのNO2濃度の年間上限は、平均20マイクログラムとなっている。[EU規制][環境ニュース]
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