ドイツのショルツ首相は22日、ドイツ雇用者連盟(BDA)の会合に出席し、「われわれには、さらなる成長が必要だ。経済のパイを大きくしなければならない」と述べた。経済成長を促すため、投資拡大や熟練労働者の誘致などを進める意向を示した。
政府は今月、2024年の国内総生産(GDP)が前年比で0.2%縮小するとの見通しを発表。4月の予測では0.3%のプラスを見込んでいたが、人口構造の変化や内需低迷などが足かせになっているとして下方修正した。実際に縮小となれば、主要7カ国(G7)のうち唯一のマイナス成長国となる可能性が濃厚だ。
ショルツ氏はこうした状況に危機感を表しつつ、「悪い数字が悪い感情につながり、悪い感情がさらに悪い数字につながる。負の連鎖から共に抜け出さなければならない」と強調。国外から熟練労働者をより多く呼び込み、労働時間や年金受給年齢の柔軟性を高めることにも言及した。
一方、ドイツを金融ハブとして成長させるために、欧州委員会が資本市場を統合することが重要だと指摘。しかし、欧州連合(EU)の官僚主義が投資を妨げている面があるとして、「EUは官僚制度をスリム化しなければならない」と述べた。
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