英国のスナク首相は24日、ドイツの首都ベルリンでショルツ首相と会談し、防衛・安全保障面での連携を強化することで合意した。りゅう弾砲システムの共同開発などに取り組む。加えて、欧州の主要国として共にウクライナへの支援を必要な限り続ける方針で一致した。
両国は、遠隔操作型の自走式155ミリメートルりゅう弾砲システム「RCH155」を共同で開発・調達する。エネルギー安全保障の一環として、英国からドイツへの水素輸出の実現可能性の調査も進める。
ショルツ首相は「北大西洋条約機構(NATO)の欧州の柱を強化する必要がある」と強調し、「英国との協力を強化する」と力を込めた。
スナク首相は、ショルツ氏が国防費を対国内総生産(GDP)比で2%に引き上げる方針を示したことを「歴史的決断」と評価した。防衛支出で欧州最大の英国とドイツが協力し、共にウクライナを支援することに意欲を示した。
スナク氏は会談に先立ち、英国の国防費を2030年までにGDP比2.5%に引き上げる方針を打ち出していた。スナク氏がドイツを訪問するのは、首相就任後初めて。英国とドイツはウクライナ支援を含む諸問題で方針が一致しているものの、これまでは先進7カ国(G7)やNATOを通じての協力にとどまり、二国間関係の強化には踏み込んでいなかった。
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