英国の輸入業者の55%が、紅海における物流の混乱の打撃を受けている――。コスト拡大や物流遅延などが発生し、製造業・一般消費者向け(BtoC)サービス業では53%に影響が及んでいる。英商工会議所(BCC)が26日公表した最新調査で明らかにした。
BCCは1月15日~2月9日に、1,087社を対象に調査を実施。うち90%は従業員が250人以下の企業だった。
調査の結果、全体の37%が紅海問題の影響を受けていると回答。輸入業者や製造業者、小売り・卸売りを含むBtoC事業者の間で、特に影響が大きかった。
企業が直面している問題は、主にコスト増加や物流の遅延。コンテナの使用料が300%上昇し、輸送日数が3~4週間増加したと回答した企業もあった。こうした事態により、キャッシュフローの問題や、生産ラインでの部品不足など波及的影響も発生しているという。
BCCの通商政策責任者ウィリアム・ベイン氏は、「貨物輸送業界には危機に対処する余力があり、時間稼ぎができている」と指摘。ただ、「われわれの調査結果では、現在の状況が長引くほど、コスト圧力が増していくとみている」と危機感を示した。
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