ドイツ政府は17日、辞意を表明したランブレヒト国防相の後任として、北西部ニーダーザクセン州のピストリウス内相を指名した。軍備刷新に向けた基金の運用や、ウクライナ支援問題が就任後の課題となる。
ピストリウス氏は、ショルツ首相と同じ中道左派・社会民主党(SPD)に所属。2013年からニーダーザクセン州の内相を務め、警察の改革などに取り組んできた。同州では政策の実現で評価され、安全保障問題については強硬な姿勢で知られる。
ショルツ氏は、ピストリウス氏は良き友人であり良き政治家だと評価。同氏の「経験と能力、強さ、寛大さは、転換期にある連邦軍にとってふさわしい」としている。
政府は22年6月、ロシアのウクライナ侵攻を受け、軍備の近代化に向けた1,000億ユーロの基金を創設。だが、ランブレヒト氏は迅速に近代化を進めることができていないと批判を受けていた。ピストリウス氏はこれに代わり、軍備の刷新を進めることになる。
また、ウクライナへの軍事支援も重要な課題だ。ショルツ政権は、ウクライナへの戦車提供に慎重な姿勢を示しているが、支援強化への圧力が高まる中、今後の対応に注目が集まっている。20日には西部ラインラント・プファルツ州のラムシュタイン米軍基地で、北大西洋条約機構(NATO)加盟国の国防相によるウクライナ支援についての会合が予定されている。
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