ドイツのショルツ首相は7日、ロシアからのエネルギー輸入を継続する方針を示した。現時点では、これに代わる手段がないためとしている。米国やウクライナからは、対露経済制裁に石油・ガスの禁輸を加えるよう求める声が強まっているが、これに改めて抵抗する格好となる。
同首相は、ロシアのウクライナ侵攻を受けた欧州連合(EU)の経済制裁は「長期的に持続できる形で策定されている」と説明。市民生活の維持に石油・ガスは不可欠なため、「ロシアからのエネルギー輸入は意図的に制裁の対象外と見なされた」としている。
また、ドイツ政府は他のEU加盟国などと共に過去数カ月にわたり、ロシア産エネルギーの代替を検討しているとした上で「これは一朝一夕には達成できない」と説明している。
ブリンケン米国務長官は6日、米政府が欧州の同盟国などとロシアからの原油輸入を禁止する可能性について活発な協議を行っていると明らかにした。米政府はこれまで物価上昇を招くとして、ロシア産の石油とガスを制裁の対象としていなかったが、米国内では懲罰的な強力な制裁を求める声が強まっている。
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