英内閣府は1月31日、コロナ規制下に首相官邸で開かれたとされる一連のパーティー疑惑を巡る内部調査の結果を発表した。これを受け、ジョンソン首相は下院で謝罪したが、与野党議員からの辞任要求には応じなかった。
内部調査は、レベリングアップ・住宅・コミュニティー省のスー・グレイ第二事務次官が進めたもので、新型コロナウイルス対策の規制が敷かれた2020年5月~21年4月に首相官邸と官庁街ホワイトホールで行われた16件の集会を調査。うちジョンソン首相の参加が判明している2件を含む12件が、ロンドン警視庁の捜査対象となっている。
報告書は、首相官邸とホワイトホールのさまざまな部門で統率力と判断の欠如があったと指摘。集会の多くは実施や方法が許されるものではなかったとし、警察の捜査を待たず政府全体で即座に対処する必要があると結論付けている。ただ、今回公開された情報は一部だけで、内閣府は警察の捜査終了後に全文を公開するとしている。
これを受けジョンソン首相は、「正しくなかったことや事態の対応について謝罪する」とし、改善していくことを約束。しかし、最大野党・労働党のスターマー党首をはじめとする野党勢力だけでなく、メイ前首相ら与党・保守党議員からも激しい批判が寄せられており、不信任決議案提出につながる可能性も高まっている。
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