ドイツ政府は、長距離移動の列車とバスでのマスク着用義務を2月2日から撤廃する。新型コロナウイルスによるリスクが減少したためで、着用義務を定めた感染予防法の期限である4月7日から前倒しを決めた。ラウターバッハ保健相が13日に明らかにした。
同相は「国民は高いレベルの免疫を獲得しており、専門家もこの冬に大きな感染の波が来るとは考えていない」と述べ、向こう数週間から数カ月の間に危険な変異株が出現する可能性は低いと指摘した。感染者や感染疑いの人、入院者も減少し、状況は安定しているという。ただ同相は、屋内や電車内などで個人の責任で自主的にマスクを着用するよう呼びかけた。
長距離移動以外の公共交通機関については各州が独自に判断している。すでに3州が公共交通機関での義務付けを撤廃し、さらに6州が2月初めまでの撤廃を決めている。
欧州の多くの国で昨年にマスク着用義務が撤廃されたが、ドイツはスペインと並んでマスク着用の義務を続けている。感染予防法では長距離移動の列車やバスで医療用マスク「FFP2」の着用を義務付けているが、今回の決定により着用義務は介護施設や医療機関などだけとなる。スペイン政府は、少なくとも3月までは着用義務を維持することを明らかにしている。
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