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英首相官邸が女王に謝罪 殿下葬儀前に宴会、辞任圧力も

2021年4月に執り行われたエリザベス女王の夫フィリップ殿下の葬儀の前日に、首相官邸で新型コロナウイルス対策の規制に反するパーティーが開かれていたことが新たに判明した。これを巡り、首相官邸は14日、バッキンガム宮殿に謝罪。首相官邸ではロックダウン(都市封鎖)中の20年5月にもパーティーが開かれており、ジョンソン首相がこれに出席したことを認め下院で謝罪したばかり。こうした中、与党・保守党内でも同首相の辞任要求圧力が強まっている。BBC電子版などが伝えた。

首相報道官は「全国が喪に服していた時期にこうした出来事があったことは非常に遺憾なことで、首相官邸はバッキンガム宮殿に謝罪した」と説明。ただ、ジョンソン首相は当時、英首相公式別荘「チェッカーズ」に滞在しており、このパーティーには出席していなかったとしている。

このパーティーは首相官邸の屋内で開かれたもので、テレグラフによると、官邸職員らが近所のスーパーに買い出しに行き、スーツケースでアルコール飲料を運び込んでいた。当時、イングランドでは屋内での異世帯交流が禁止されていた。また、翌日に執り行われたフィリップ殿下の葬儀では、エリザベス女王が社会的距離のルールを守り、他の親族から離れて一人で殿下を見送る姿が広く報じられていた。

首相官邸を巡っては、他にもコロナ規制違反の集まりが開かれた疑惑が報じられており、レベリングアップ・住宅・コミュニティー省のスー・グレイ第二事務次官が調査を進めている。ロイター通信によると、警察はこの調査により犯罪の証拠が示されない限り、捜査は行わない方針を示している。

こうした中、保守党内ではジョンソン首相への不信任を表明する動きが広がっている。下院での不信任投票に持ち込むためには、同党の360人の下院議員のうち54人が保守党議員委員会(1922年委員会)に同首相の不信任を表明する書簡を提出する必要があるが、テレグラフによると、この日の時点で最大30人が提出済みとみられている。


関連国・地域: 英国
関連業種: 政治社会・事件

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