ドイツで9月26日に行われる連邦議会選挙を前に、連立与党に参加する中道左派の社会民主党(SPD)の支持率が、中道右派の与党・キリスト教民主同盟(CDU)と姉妹政党であるキリスト教社会同盟(CSU)の保守連合を抜いた。SPDの支持率がCDU・CSUを上回ったのは過去15年弱で初。ドイツの世論調査機関フォルサが24日に公表した最新調査で明らかとなった。
フォルサは今回、有権者2,504人を対象として8月17~23日に調査を実施した。SPDの支持率は、前週から2ポイント上昇し、23%で首位に浮上。CDU・CSUは1ポイント落とし22%で2位に転落した。野党の90年連合・緑の党は1ポイント低下し、18%だった。
SPDの支持率がCDU・CSUを上回ったのは2006年10月以降で初。CDUの支持率は1984年のフォルサ設立以来、最低水準に落ち込んでいる。SPDのショルツ財務相の支持率は引き続き上昇傾向にある半面、メルケル首相の後任候補として有力視されるCDUのラシェット党首は落ち込んでいる。
CDU・CSUの支持率は、6月後半~7月中旬には28~30%を推移していたものの、最近は低下傾向にある。背景には、ラシェット氏が7月に西部を中心に発生した洪水の被災地訪問時に関係者と談笑した姿が撮影され批判を浴び、謝罪に追い込まれたことなどが影響しているとされる。
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