ドイツで9月に行われる連邦議会選挙を前に、連立与党に参加する中道左派の社会民主党(SPD)のショルツ財務相の支持率上昇が顕著となっている。一方、中道右派与党・キリスト教民主同盟(CDU)のラシェット党首の支持率は低下傾向にある。ラシェット氏はメルケル首相の後任候補として有力視されているが、先に西部を中心に発生した洪水の被災地訪問時に関係者と談笑した姿が撮影され批判を浴びていた。ドイツ公共放送連盟(ARD)が世論調査機関インフラテスト・ディマップに委託して行われた最新の世論調査で明らかとなった。
インフラテスト・ディマップは8月2~4日にかけて、有権者1,312人を対象に調査を実施。それによると、次期首相にふさわしい人物として、ショルツ氏の支持率が前回から6ポイント上昇し35%で首位。半面、ラシェット氏は8ポイント低下し20%となった。これを、16%の支持を得た野党の90年連合・緑の党のベーアボック共同党首が追う格好だ。
ただ、次期政権にふさわしい政党としては、CDU・CSUは4ポイント低下しながらも35%で首位。SPDは4ポイント上昇して24%、緑の党は3ポイント低下して16%だった。
世論調査会社INSAが公開した先の世論調査では、ラシェット氏が洪水被災地を訪問した際に談笑していたことについて、国民の57%が否定的に見ていたことが判明しており、同氏の支持率低下に影響しているとされる。
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