ドイツ連邦統計庁は24日、2020年第3四半期(7~9月)の国内総生産(GDP、季節要因・稼働日数調整済みの改定値)成長率が前期比で8.5%だったと発表した。速報値から0.3ポイント上方修正され、過去最悪の下げ幅を記録した前期のマイナス9.8%から大幅な改善となった。家計最終消費支出と輸出入の力強い伸びが寄与した。
項目別に見ると、 家計最終消費支出は10.8%増加し、前期のマイナス11.1%から大きく持ち直した。政府最終消費支出は0.8%増と、1.4ポイント低下。投資を示す総固定資本形成は3.6%伸び、うち設備投資が大きく16%拡大した半面、建設投資は2%減っている。
輸出は18.1%増加し、伸びは第2四半期のマイナス20.5%からこちらも大きく拡大。輸入は前期の15.9%減から9.1%のプラスとなった。輸出から輸入を差し引いた純輸出はGDPを3.9ポイント押し上げた。
中銀のドイツ連邦銀行は先に、新規受注の低迷や、新型コロナウイルスの感染封じ込め策が依然としてサービス業に悪影響を及ぼしているため、ドイツ経済の回復は年末に向け勢いを失うとの見方を示した。また、欧州委員会は秋季経済見通しの中で、ドイツのGDPが今年は5.6%縮小すると予想している。
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