英政府は22日、重工業や建設、宇宙、運輸などの分野における脱炭素化を支援するため、3億5,000万ポンドを拠出すると発表した。新型コロナウイルスの流行で打撃を受けた国内経済の回復を図るとともに、2050年までに炭素排出量を実質ゼロにする政府目標の達成を目指す。
拠出額の内訳は、ガスからクリーン水素への燃料転換や二酸化炭素(CO2)回収・貯留(CCS)の拡大などに1億3,900万ポンド、重工業での革新的な素材の利用推進に1億4,900万ポンド、建設業での炭素排出とコストを削減する先進的な建設技術の支援に2,600万ポンド。このほか最先端の建設技術プロジェクト、地球規模での気候変動の監視など新たな宇宙イノベーションプログラム、自動車分野の効率的な電気モーターや強力な電池などの研究開発(R&D)にも資金を提供する。
なお政府はこの日、環境分野や航空・宇宙業界の代表者と政府からなるジェットゼロ評議会の初会合を開催した。この評議会では、政府が標榜する長距離の民間航空機のゼロエミッション達成に向け、航空分野の炭素排出削減に取り組む。[環境ニュース]
※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。