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英政府、封鎖緩和の道筋公表 全3段階で社会活動を再開へ

英政府は11日、新型コロナウイルス対策として実施する外出規制を全3段階にわたり緩和するためのロードマップを公表した。5月13日からを第1段階とし、テニスやゴルフ、釣りなどのスポーツを許可するほか、製造・建設業などに、感染対策を導入した上でこの日以降に職場を再開するよう求めている。

このロードマップはイングランドのみが対象で、10日にジョンソン首相が発表した外出規制の緩和方針について詳細を示したもの。同首相の発表はあいまいな部分が多く、混乱を招くとの批判が高まっていた。

13日からの第1段階では、引き続き可能な限り在宅勤務を促す一方、在宅勤務ができない人は「職場が再開されれば通勤するべき」と明言。また、もともと営業禁止の対象とはなっていない建設業、製造業、物流業、科学研究などの業界は「職場を再開するべき」としている。政府はこれに向け、今週中に職場の感染対策の指針を公表する。

一方で、通勤にはできるだけ公共交通機関は使わないよう要請。徒歩や自転車、自動車の利用を促している。政府は、歩道幅の拡大や自転車専用レーンの仮設に向け自治体への補助を増やす方針。

運動のための外出は1日に何度でも許されるほか、車で公園などを訪れることも可能となる。同居人以外とは屋外なら1対1で会うことができるが、引き続き2メートルの対人距離を保つ必要がある。外出規制の違反者に対する罰金は、従来の60ポンドから100ポンドに引き上げ、重犯者には最大3,200ポンドの罰金を科す。

外出時には、屋内や乗り物の中ではマスクなどで口元を覆うよう要請している。ただ、医療用のマスクは医療機関向けの供給を確保するため使用を避けるよう促し、2歳以下の子供は対象外としている。

第2段階は6月1日以降に導入され、必需品以外を扱う小売店も感染対策を条件として再開が認められる。スポーツ試合や文化イベントは、観客なしでテレビ放映向けの開催が認められる。小学校はレセプション(入学準備段階)と1年生、6年生から少人数制で再開し、夏休み前に全学年の復帰を目指す。中学以上は閉校が続くが、重要な試験を控えた中学校の10年生と12年生は教師との面会を認められる。

第3段階には7月4日以降に移行する計画で、美容室や飲食店、映画館などの娯楽施設、宗教施設の再開を一部許可する。

■帰国者の自主隔離、仏は例外に

政府は11日、フランスからの入国者を自主隔離の対象外とすると発表した。ジョンソン首相とマクロン仏大統領が10日に行った電話会談で、互いに入国規制は取らないことを決めた。

政府は、アイルランド以外からの入国者を対象に、14日間の自主隔離を義務付ける方針を明らかにしていた。新型コロナウイルス感染の第2波を回避する狙いで、入国時に滞在先住所の記入を求めるとしていた。導入時期や詳細は、追って公表される。


関連国・地域: 英国
関連業種: 医療・医薬品マクロ・統計・その他経済社会・事件

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