自動車製造取引業者協会(SMMT)は4日、9月の英国の新車登録台数が34万3,255台となり、前年同月比1.3%増加したと発表した。フリート向けが好調で、7カ月ぶりに前年を上回った。
9月は個人向けが0.1%拡大。フリート向けは8.6%増えた。一方、法人向けは大きく44.8%減っている。燃料別ではディーゼル車が20.3%減少した一方、ガソリン車は4.5%のプラスだった。代替燃料車(AFV)のうち、バッテリー式電気自動車(BEV)は大きく3.5倍弱に増加。プラグインハイブリッドEV(PHEV)は22.6%、ハイブリッド車(HEV)は0.6%それぞれ伸びている。マイルドハイブリッドシステム搭載車では、ディーゼル車が7.5倍超に拡大し、ガソリン車は91.9%増えた。
新車登録台数をメーカー別に見ると、英国車は仏グループPSA(旧プジョー・シトロエン・グループ)傘下のボクソールが5%縮小。インドのタタ・モーターズが展開するランドローバーと、姉妹ブランドのジャガーはそれぞれ0.3%、14.1%減った。
ドイツ勢はフォルクスワーゲン(VW)が20.6%増加。高級車はメルセデス・ベンツが0.8%伸びた。半面、VW傘下のアウディは7.7%減少し、BMWは0.4%落ち込んでいる。フランス車はルノーが17.3%拡大。プジョーは1.4%減らし、姉妹ブランドのシトロエンも14.1%縮小した。米フォードは2.4%のマイナスだった。
日系メーカーは、トヨタ自動車(レクサス除く)が6.5%縮小。日産自動車は18.3%減らし、ホンダは23.9%、三菱自動車は37.6%それぞれ落ち込んだ。スバルは36.6%のマイナスだった。半面、マツダは13.4%伸び、スズキも25.8%増加した。韓国勢は現代自動車が10.5%減少したが、傘下の起亜自動車は0.5%増えた。
1~9月の累計登録台数は全体で186万2,271台と、1年前を2.5%下回った。
SMMTのマイク・ホーズ最高経営責任者(CEO)は「過去30カ月にわたって減少傾向に反して9月はわずかに成長した」とコメント。フランスやドイツ、イタリア、スペインで見られたような、1年前の欧州連合(EU)の燃費テストの新基準導入を受けた不振の反動による大きな伸びを期待していたが、政治・経済の先行き不透明感が消費者信頼感を損なわせたと説明した。また、市場の安定化に向けて、合意なき離脱を回避し、価格を引き上げ買い手の選択肢を減らすような関税や障害を避けるためのEUとの将来的な関係性を築く必要があると指摘した。
※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。