自動車製造取引業者協会(SMMT)は30日、4月の英国の乗用車生産台数が7万971台となり、前年同月比44.5%減少したと発表した。英国の欧州連合(EU)離脱で起こり得る混乱に備えた工場の一時操業停止が響き、11カ月連続で前年割れした。
全体の約8割を占める輸出向けは大きく44.7%縮小し、5万7,302台。国内向けは1万3,669台と43.7%減っている。
1~4月の累計生産台数は全体で44万1,260台と、前年同期比22.4%減少。うち輸出向けは23.3%、国内向けは18.5%それぞれ減っている。
SMMTのマイク・ホーズ最高経営責任者(CEO)は今回の結果について、莫大なコストやブレグジットを巡る先行き不透明感が既に英国の自動車生産事業と労働者に影響を与えている証拠だと指摘。持続的な不安定さは、多大な損失をもたらし、合意なき離脱への恐怖が停滞や投資控え、雇用の喪失を招き、さらには英国の世界的な評価を低下させていると分析した。その上で、合意なき離脱は交渉の場から即座かつ永久的に取り除く必要があると警鐘を鳴らしている。
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