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英閣内から「次善の策」提案 合意なし離脱が現実味を帯び

メイ首相が欧州連合(EU)と合意した離脱協定が英下院で承認される見通しが立たず、合意なしでのEU離脱が現実味を帯び始めていることを受け、閣内から次善の策を提案する声が上がっている。EU残留派のラッド雇用・年金相は、2度目の国民投票が正当化される可能性を示唆する一方、離脱派のレッドソム下院院内総務は「管理下での合意なし離脱」を提案している。BBC電子版が20日伝えた。

ラッド雇用・年金相は19日に出演した民放ITVの番組で、「2度目の国民投票は一般論としては支持しないが、下院での議論が完全に行き詰まれば、それを正当化する声が高まるだろう」と話した。これに対し、レッドソム下院院内総務は20日、公共放送BBCのラジオ番組で、2度目の国民投票は「政府の方針ではなく、受け入れられない」とコメント。制度の激変を避けるため、何らかの移行期間を含む最小限の合意だけを結び、EUを離脱する手法を提案した。

英国は2019年3月29日にEUを離脱することが決まっているが、離脱協定が発効するためには英・EU双方の議会の承認が必要となる。英下院での投票は12月11日に予定されていたが、大差で否決される可能性が高まったことを受け、メイ首相は投票を来年1月14日の週に延期。離脱協定が否決されれば英国は何の合意もなくEUを離脱することになると訴え、議会の説得に努めているが、承認が得られるめどはたっていない。

なお、ラッド氏は一連の代替案について法的拘束力のない議員投票を行い、下院の望む方向性を見極めることも提案している。


関連国・地域: 英国EU
関連業種: マクロ・統計・その他経済政治社会・事件

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