自動車製造取引業者協会(SMMT)は5日、5月の英国の新車登録台数が18万3,724台となり、前年同月比4.6%減少したと発表した。排ガス規制を巡る先行き不透明感などで、ディーゼル車が大きく落ち込んだ。
5月は個人向けが5%縮小。フリート向けは3%減り、法人向けは29%減少した。燃料別ではディーゼル車が18.3%落ち込んだ一方、ガソリン車は1%のプラス。電気自動車(EV)など代替燃料車(AFV)は11.7%増加し、市場シェアは6.6%に拡大している。
新車登録台数をメーカー別に見ると、英国車は仏グループPSA(旧プジョー・シトロエン・グループ)傘下のボクソールが3.7%減少。インドのタタ・モーターズが展開するランドローバーと姉妹ブランドのジャガーはそれぞれ7.6%、5.2%のマイナスだった。
ドイツ勢はフォルクスワーゲン(VW)が13%縮小。高級車は傘下のアウディが8%、BMWが4.1%それぞれ減った。半面、メルセデス・ベンツは7.8%増加している。フランス車はプジョーが3.5%減少。姉妹ブランドのシトロエンは5.3%伸びたものの、ルノーは24.9%減っている。販売台数が最も多い米フォードは5.9%減らしている。
日系メーカーは、トヨタ自動車(レクサス除く)が6.9%拡大。三菱自動車は23%増え、スズキは1.7%のプラスだった。マツダは前年を8.9%上回っている。一方、日産自動車とホンダはそれぞれ10.9%、26.1%のマイナス。スバルは40.3%減っている。韓国勢は現代自動車が7%減少した一方、傘下の起亜自動車は8.3%拡大している。
1~5月の累計登録台数は全体で104万5,824台と、1年前を3.1%下回った。
SMMTのマイク・ホーズ最高経営責任者(CEO)は「分かりづらい政策やインセンティブの変更は消費者や自動車産業の信頼感に依然として影響を与えており、これがドライバーに旧式でより環境負荷の大きい自動車を長く所有させ続けている」と指摘。新車種は、今まで以上に安全かつクリーンで進歩しており、さまざまな購入支援もあることから、今が新車を買い替えるのに最適な時期だとした。
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