Ifo経済研究所は13日、ドイツの今年の国内総生産(GDP)成長率が1.5%になるとの見通しを明らかにした。前回9月時点の予測から0.4ポイント下方修正している。2019年の成長率見通しも1.1%にとどまると予想し、0.8ポイントと大きく引き下げた。2020年には1.6%への加速を見込むものの、前回予測からは0.1ポイント下方修正している。
Ifoは、ドイツ経済は2019年に減速するものの、リセッション(景気後退)に陥ることはないと予想する。自動車産業に起因する脆弱(ぜいじゃく)さが2019年も続くほか、英国の欧州連合(EU)離脱やイタリア情勢、米国の貿易政策などの不確定要因が世界経済の足かせになるとみている。
就業者数は、今年は4,484万6,000人、来年には4,522万9,000人に増えると予想。失業率は今年に5.2%、来年に4.9%にそれぞれ改善するとみる。インフレ率は、今年は1.9%、来年は2.2%に加速すると予想する。
財政収支については、今年の黒字額は538億ユーロに達し、来年は325億ユーロとなる見通し。経常黒字は今年が2,514億ユーロ、来年には2,395億ユーロになると予測している。
なお、欧州委員会も秋季経済見通しの中で、今年のドイツのGDP成長率が1.7%になるとし、夏季予測から0.2ポイント引き下げている。[労務]
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