英政府統計局(ONS)は27日、第1四半期(1~3月)の国内総生産(GDP、速報値)が前期比0.1%増加したと発表した。伸びは前期の0.4%から減速し、2012年第4四半期以降で最低を記録した。
産業別に見ると、英経済の原動力であるサービス業は0.3%拡大。伸びは前期から0.1ポイント減速した。うちビジネスサービス・金融と自動車販売を含む運輸・倉庫・通信は共に0.4%伸びた。一方、流通・ホテル・レストランは0.1%減少した。
鉱工業は0.7%増加し、2017年第4四半期の0.4%増から伸びが加速した。うち採鉱・採石は大きく3.5%拡大。電気・ガス・蒸気・空調供給は2.3%、製造業は0.2%それぞれ伸びている。半面、水道・下水・廃棄物処理は0.3%落ち込んだ。
建設業は3.3%、農林水産業は1.4%それぞれ減少した。
GDPは前年同期比では1.2%拡大し、伸びは前期から0.2ポイント減速した。
ONSは、「雪の影響で特に建設業や一部の小売業が打撃を受けたものの、悪天候の影響は限定的だ」とした一方、これがエネルギー供給やオンライン販売などを押し上げたと分析している。
国際通貨基金(IMF)は先に、英国の今年のGDP成長率が1.6%になるとの見通しを示し、従来予測から0.1ポイント引き上げた。来年については1.5%になるとの予想を維持。欧州連合(EU)離脱後の条件を巡る先行き不透明感が高まっていることを背景に、企業投資は引き続き脆弱(ぜいじゃく)になるとの見方を示した。
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