ドイツの金属産業労組IGメタルは、30日夜から24時間ストライキを実施すると発表した。南西部バーデン・ビュルテンベルク州の経営者団体である南西メタル(Sudwestmetall)との交渉決裂などを受けた決定で、全国250社の従業員が参加する見通し。
IGメタルは現在、各地で労使交渉を行っており、全国の労働者390万人を対象とした6%の賃上げに加え、子育てや介護と仕事の両立をしやすくするため、労働時間を週35時間から28時間に短縮した上で、2年後にフルタイムに復帰できる権利を認めるよう求めている。
26日夜から16時間にわたり行われた南西メタルとの5回目の労使交渉では、労働時間の短縮によって減る分の賃金補償を経営側が拒否。南西メタルは必要に応じて労働時間を増やすことが許されない限り、これに応じない方針を示した。
IGメタルは24時間スト中には追加の交渉に応じないとする一方で、経営側が合意形成に意欲的な意思を示した場合は交渉を再開する構え。そうでない場合はさらに大規模なスト実施に向けて準備を進める計画だ。この労使交渉を巡っては、年初から既に全国で100万人近くがストに参加している。
IGメタルは支部ごとに経営側と交渉を行うが、自動車ダイムラーや自動車部品ロバート・ボッシュが本拠を置くバーデン・ビュルテンベルク州の交渉結果は通例、全国レベルでの合意形成に向けたたたき台として注目されている。[労務]
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