フランス人の飲酒文化が大きく変化している――。アルコール飲料の購入量が過去10年で最も落ち込んだほか、支出額や頻度も減少。安全な飲酒を推進する仏業界団体アベック・モデラシヨン!(Avec Modération!)が発表した最新調査で、このような実態が明らかになった。
調査は、仏調査機関Ifop、英市場調査会社カンター・ワールドパネル、米市場調査会社NPDの外食・中食市場情報サービス「クレスト(CREST)」が共同で実施。18歳以上を対象にそれぞれ1,000人、1万2,000人、1万4,000人に尋ねた。
2016年の1世帯当たりの酒類購入量は平均70.7リットルと、前年比1.8リットル減少。2007年と比べると10リットル減っている。また、支出額は1世帯当たりで年間327.7ユーロと前年から1.7ユーロ縮小した。
頻度を見ると、毎日飲酒する人の割合は9%以下。うち60~70歳が15%に達した半面、18~25歳は2%にとどまった。過半数が1週間に1回以下と回答し、うち18%は「飲酒は一切しない」とした。
背景には、飲酒が習慣的なものから週末や特別な時に楽しむものへ変化していること、質のこだわりが見られることなどがある。
酒類を提供するバーやカフェの件数も、2008年から13.4%減少。ただ、前年比ではほぼ変化がなく、観光業の回復が閉業傾向に歯止めをかけたようだ。
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