英国政府は24日、核兵器の搭載が可能な新型戦闘機「F35A」を少なくとも12機購入すると発表した。同国の核抑止力は現在、海軍の潜水艦発射ミサイルに依存しており、空軍が担うのは冷戦終結後で初めて。これにより、英国は北大西洋条約機構(NATO)の空の核任務に参加できるようになる。
F35Aは、米航空・防衛大手ロッキード・マーティン製のステルス戦闘機。通常の兵器と核兵器の両方を搭載できる。ロイター通信によると、英国は核弾頭を搭載した同機向けの無誘導爆弾「B61―12」も同社から購入する可能性が高い。
政府はF35Aの調達について、「過去30年で最大の核抑止力の強化措置となる」と説明。今後、NATOの空中核任務で同機を展開し、NATOの核抑止力を強化するとしている。
英空軍は1998年に核弾頭搭載の無誘導爆弾「WE177」を退役させて以来、核兵器を保有していなかった。英海軍は核弾頭搭載の潜水艦発射ミサイル「トライデント」を保有するが、2016年と昨年の発射テストは2回連続で失敗している。NATO加盟国では米国とフランスが、陸・海・空軍の全てで核兵器を保有している。
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