英国のスターマー首相は15日、カナダで開かれる先進7カ国(G7)首脳会議(サミット)を前に、同国のカーニー首相と会談した。両首脳は、経済・貿易分野で新たな協力枠組みを立ち上げることで合意。防衛・安全保障についても、パートナーシップ関係を強化することを約束した。
両国は共同声明で、既存の貿易関係をさらに深化させるため、新たに経済・貿易作業部会を設立すると表明。半導体や量子技術、デジタル、人工知能(AI)、バイオ製造、民生用原子力、重要鉱物といった分野でも投資や共同開発を通じて協力関係を拡大することで合意した。
防衛・安保分野では、ウクライナへの支援を継続することで一致。両国の情報を共有し、国際的な犯罪組織への対処や不法移民対策での協力関係強化も確認している。
カーニー氏は首相就任以降、トランプ米政権の関税政策を念頭に、貿易の強化や多様化に向けて同盟国への働きかけを続けている。3月の就任直後には初の外遊先としてパリとロンドンを選び、チャールズ英国王の招待でバッキンガム宮殿も訪問していた。
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