ドイツのエネルギー大手EnBWは、南西部シュツットガルトで国内初となる水素対応ガスタービン発電所の稼働を始めたと発表した。シュツットガルト・ミュンスター拠点の旧石炭火力発電所を転換した。これにより、シュツットガルトは石炭を使用しない国内初の都市になる見込みという。
シュツットガルト・ミュンスター拠点では、廃棄物の熱利用に重点を置いた熱電併給(CHP)を採用し、地域暖房と電気を同時に生成する。石炭ボイラー3基を備えた石炭火力発電所と廃棄物ボイラー3基から成る廃棄物焼却施設、蒸気タービン3基で構成されていたが、ガスを使用できるように石炭ボイラーを交換。地域暖房システムに直接給湯できる温水ボイラー3基も新設した。今回の転換により、シュツットガルトに電力124メガワットと熱エネルギー370メガワットを供給するとしている。
EnBWによると、石炭からガスへの転換だけで二酸化炭素(CO2)排出量を60%削減できる。同社は南西部バーデン・ビュルテンベルク州のアルトバッハ・ダイツィザウ(Altbach/Deizisau)とハイルブロン(Heilbronn)にある旧石炭火力発電所でも、水素対応ガス火力発電所への転換を進めている。[環境ニュース]
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