英政府統計局(ONS)は16日、3月の消費者物価指数(CPI、2015年=100)が136.5ポイントとなり、前年同月比2.6%上昇したと発表した。伸びは前月の2.8%から鈍化した。インフレの減速により、英中銀イングランド銀行が5月の次回会合で再び利下げに踏み切る可能性が出てきている。
最大の押し上げ要因となったのは外食・ホテルで3%上昇。伸びは前月の3.4%から減速した。食品・非アルコール飲料は3%上がり、娯楽・文化は2.4%上昇。住宅・水道・電気・ガス・その他燃料は1.8%、教育は7.5%それぞれ値上がりした。
価格変動の激しいエネルギー・食品・アルコール飲料・たばこを除いたコアインフレ率は3.4%で、伸びは前月の3.5%からやや鈍化。サービス部門のインフレ率は、2月の5%から4.7%に低下した。
住宅所有者の住宅関連コストを含む物価指標「CPIH」の上昇率は3.4%。カウンシルタックス(住民税)などを含み、年金や賃金交渉で参考にされる小売物価指数(RPI)は3.2%伸びた。ONSがRPIに代わる新指標として試験的に導入している「RPIX」は2.8%上がっている。
CPIは前月比では0.3%上昇。衣料品・履物は2.3%値上がりした。外食・ホテルは0.7%、家具・住宅設備は0.6%それぞれ上向いた。アルコール飲料・たばこは0.5%伸び、食品・非アルコール飲料は横ばいだった。
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