ドイツのハンブルクで2日、市議会(定数121)議員選挙が行われ、社会民主党(SPD)が得票率33.5%で第1党を維持した。2月の連邦議会選で勝利した中道右派・キリスト教民主同盟(CDU)が、2020年の前回選から8.6ポイント増の19.8%を獲得し、第2党に躍り出た。
ショルツ首相が率いるSPDは連邦議会選で歴史的な大敗を喫したが、伝統的に強固な支持基盤を持つハンブルクでは踏みとどまった。しかし、得票率は前回から5.7ポイント低下し、共に連立を組む緑の党も5.6ポイント減らし18.5%だった。CDUが躍進したほか、左派党も2.1ポイント増やして過去最高の11.2%を記録した。極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」は2.2ポイント増の7.5%。投票率は前回から4.7ポイント増の67.7%だった。
DPA通信によると、SPDのチェンチャー市長は今後の連立について、緑の党とCDUの両党と協議するとしている。かつてハンブルク市長を務めたショルツ氏はX(旧ツイッター)でチェンチャー氏に祝意を示し、「ハンブルクは安定している」と投稿した。
ハンブルクは人口約180万人を誇るドイツ最大の港湾都市。財政的にも安定しており、市議選では移民政策が争点にならなかったことから、新興政党は勢いを欠いた。
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