欧州委員会のフォンデアライエン委員長は11日、米国のバンス副大統領と初めて会談し、欧州連合(EU)と米国の貿易関係やウクライナ支援、人工知能(AI)開発などについて議論した。トランプ米大統領が鉄鋼とアルミニウム製品への25%の関税を発表し、それに対して欧州委が声明で「断固たる相応の対抗措置」を取ると表明した直後で、関係が緊張する中での開催となった。
会談は両者が出席した仏パリのAIサミットに合わせて開かれた。
バンス氏は冒頭、「トランプ政権は欧州を非常に大切にしており、欧州との経済関係を発展させていくつもりだ」と述べた。一方で、「欧州と米国が、双方にとって有益な安全保障上のパートナー関係にあるのか確認したい」と加えた。
フォンデアライエン氏は、同日発表した声明の厳しいトーンではなく、「深く強い絆で結ばれた大西洋横断関係を楽観的に見るべきだ」と語った。また、ロシアによる侵攻を受けるウクライナを巡り、公正で持続可能な平和の実現にコミットするEUの姿勢を強調した上で、支援継続のために団結する必要性を訴えた。
英紙ガーディアンによると、バンス氏は14日にウクライナのゼレンスキー大統領と会談する方向で調整している。[EU規制]
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