スコットランドで、欧州全域にわたるeメタノールのサプライチェーン構築を目指すプロジェクト「HyLion」が始動した。エネルギー会社やエンジニアリング企業が手を組み、再生可能エネルギーを利用した二酸化炭素(CO2)削減型水素からeメタノールを生産する。
ドイツの高級スポーツカーメーカー、ポルシェの傘下で、プロジェクトを統括するIT&プロセスコンサルティングを手がけるMHPが発表した。
プロジェクトには、英エンジニアリング大手アラップ(Arup)、固体水素の貯蔵技術を手がける仏マクフィー・エナジー(McPhy Energy)、独自動車部品大手ロバート・ボッシュの特殊用途向け機械部門ボッシュ・マニュファクチャリング・ソリューション、独エネルギー大手エーオン傘下のエーオン・エナジー・インフラストラクチャー・ソリューションズ、独燃料会社P1ヒューエルズなどが参画する。
第1段階では、年間9,000トン超の水素と約4万5,000トンのeメタノールの生産を目指す。2028年初めの操業開始を予定しており、欧州の自動車業界、レース業界、小型航空機向けなどに供給される見込みだ。
試験段階では、年間6万3,000トンのバイオ由来CO2を使用する計画。その一部はエーオンがスコットランド南部ロッカビー(Lockerbie)に構えるバイオマス発電所から供給されるほか、ウイスキー業界からも調達する。
プロジェクトは、スコットランド国際開発庁から「グリーン投資ポートフォリオ」の認定を受けている。[環境ニュース]
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