ドイツ経済研究所(IW)は5日、2025年の国内総生産(GDP)成長率は0.1%にとどまるとの見通しを明らかにした。同国の高い人件費やエネルギー費のほか、手続きの煩雑さによって、工業企業が外国競合と価格面で競争することが難しくなっていることを要因に挙げた。
サービス部門の安定が、工業部門と建設部門の低迷を埋め合わせると予想。一方で、今年のGDP成長率の見通しについては、0.2%縮小するとみており、ユーロ圏の0.8%拡大の予想を大きく下回った。
IWの主任エコノミスト、マイケル・グロムリング氏は「もはや単なる周期的な景気後退ではなく、深刻な構造的な危機だ」と指摘。その上で「次期政権はドイツを再び競争力のある国へと変えるために時間を無駄にしてはならない」と訴えた。法人税改革や労働時間延長へのインセンティブ、インフラと防衛部門への投資、官僚システムの大幅な効率化といった課題があるとしている。
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