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英、防衛戦略で国内企業優遇 経済成長や雇用に焦点=来春公表

英国政府は2日、来春公表する2035年までの新防衛産業戦略で、国内企業への投資を優先する方針を打ち出した。長期的な国内投資の促進と新テクノロジーの育成を通じて、国家安全保障を強化すると同時に、経済成長や雇用創出を狙う。

政府はこの一環として、「防衛産業共同評議会(DIJC)」を新設する。既存の「防衛供給企業フォーラム(DSF)」に代わるもので、航空・防衛大手BAEシステムズやエンジニアリング大手バブコック・インターナショナルなどの国内防衛大手だけでなく、テクノロジー企業やスタートアップ企業、大学・高等教育機関、労働組合にも参加を呼びかけている。

DIJCは、企業との情報共有や調整、官民の投資戦略の策定を通じて政府の意思決定と生産性を向上させることが目的で、新防衛産業戦略の策定にも重要な役割を果たす見通し。

政府はまた、迅速で強靭(きょうじん)な防衛におけるサプライチェーン(供給網)構築に向け、国内防衛産業と共同で「机上作戦」に着手する。サプライチェーンの混乱や激しい戦闘が続く中で、防衛産業および国防省が前線の軍備を維持できるかどうかを試すとしている。

政府は、防衛企業による国内での新規投資・採用計画も発表した。人工知能(AI)ベースの防衛技術を手がけるドイツの新興企業ヘルシング(Helsing)は、向こう5年で3億5,000万ポンドを英国に投資する計画の一環として、AI搭載の新型無人機(ドローン)を数千台生産する。またBAEシステムズは来年に数千人を追加採用。バブコックは約1,500人の新卒や研修生を採用する。英国の航空エンジン大手ロールス・ロイスはスコットランドのグラスゴーに新オフィスを開設し、潜水艦プログラムのサポート人員として120人を新規採用する。[労務]


関連国・地域: 英国
関連業種: その他製造IT・通信マクロ・統計・その他経済雇用・労務政治

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